ルートアップオンライン塾

授業中に眠い・受験生の昼夜逆転の治し方——休日も同じ時刻に起きて朝の光を浴び、寝る前のスマホを別の部屋へ

授業中に眠い、夜は眠れず朝起きられない。思春期は体内時計が後ろにずれやすいことと、厚生労働省の睡眠ガイドが勧めていること(休日も同じ時刻に起きる・朝の光・寝室にスマホを持ち込まない・カフェイン)を整理し、勉強の計画との組み合わせ方をまとめました。

読了 約4分執筆: ルートアップオンライン塾(現役医学生が運営)

「授業中、どうしても眠くなってしまいます」

「夜は目がさえて眠れず、朝は起きられません。休みの日は昼まで寝てしまいます」

受験生や部活をしている高校生から、よく聞く悩みです。眠気をがまんする方法を探す前に、なぜ夜型になりやすいのか、何が勧められているのかを整理します。

思春期は、体内時計が後ろにずれやすい

思春期の睡眠についての研究をまとめた総説(Crowley ほか、2018年)によると、思春期が進むと体内時計が後ろにずれ、起きている間に眠気がたまるのもゆっくりになるため、夜遅くまで起きていやすくなります。一方で、必要な睡眠の量そのものは減らないと考えられています。

そこに、勉強や部活、友達とのやりとり、夜の画面の光が重なり、朝は学校の時間に合わせて起きる。厚生労働省の睡眠ガイドも、部活動や勉強、友人とのつきあい、デジタル機器の使用で夜が遅くなる一方、朝は登校のために起きるので、睡眠不足がたまりやすいと説明しています。

夜型になりやすいのは、意志が弱いからだけではありません。そのうえで、ずれを小さくする工夫をします。

授業中の眠気は、睡眠不足のサインかもしれない

厚生労働省の「ぐっすりガイド こども版」は、日中の居眠りや、勉強・運動に集中できないことは、睡眠不足が原因かもしれないとしています。また、週末に長く寝ないともたないのは、平日の睡眠不足のサインだとしています。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、中学・高校生に8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することを勧めています(詳しくは受験生の睡眠時間の記事)。授業中の眠気を「気合い」で何とかしようとする前に、平日の睡眠時間を数えてみてください。

厚生労働省の睡眠ガイドが勧めていること

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」のこどもの章などから、生活リズムにかかわるものをまとめます。

勧められていること理由として書かれていること
朝は太陽の光を浴びる起きてから強い光を浴びると、体内時計がリセットされる
休日も普段と同じ時刻に起きて、日光を浴びる休日に起きる時刻を遅らせると、午前中に日光を浴びられず、リズムが後ろにずれやすい
デジタル機器は寝室に持ち込まず、電源を切って別の部屋に置く寝そべって使うと画面との距離が近く、寝つきや眠りの質が悪くなる
カフェイン(コーヒー・コーラ・エナジードリンクなど)は減らすこどもは大人より少ない量で眠りに影響する。エナジードリンクにはコーヒーの5倍近く含む製品もあり、とるなら朝に限るよう注意している

平日と休日の「起きる時刻のずれ」を小さく

日本の高校生756人に8日間の睡眠日誌をつけてもらった研究(Sasawaki ほか、2023年)では、平日と休日の睡眠時刻のずれが2時間を超えると、睡眠の質がとても悪いことや、日中の強い眠気と関連していました。

ただし、これはある時点の状態を比べた調査で、ずれが眠気の原因だとまでは分かっていません。それでも、厚生労働省のガイドが勧めていることとも合っているので、休日も起きる時刻を平日から大きくずらさないことは、試す価値があります。

昼夜逆転を治すときの順番

ここからは当塾からの提案です。研究で順番を比べたものではありませんが、ガイドが勧めていることを、受験生が実行しやすい順に並べました。

  1. 1

    起きる時刻を決める

    休日も同じ時刻に起きる。起きたらカーテンを開けて光を浴びる

  2. 2

    寝る時刻を、起きる時刻から逆算する

    8〜10時間を参考に。逆算した時刻の前に、スマホを別の部屋へ

  3. 3

    夕方以降のカフェインを減らす

    エナジードリンクで夜の勉強をしのがない

  4. 4

    朝に、短く区切れる勉強を置く

    単語、前日の×の問題を1〜2問など

    朝に起きる理由を作る。新しい範囲は、頭がはっきりしている時間に

寝る時刻を早めるより、起きる時刻をそろえるほうが先です

夜型を直そうとして「今日から早く寝る」と決めても、体内時計が後ろにずれていると、布団に入っても眠れないことがあります。先に起きる時刻をそろえ、朝の光を浴びるところから始めます。

勉強の計画は、睡眠から先に決める

夜遅くまで勉強して朝起きられない、という形は、受験期や夏休みによく起きます。勉強の計画は、起きる時刻と寝る時刻を先に決めてから、残りの時間で組みます。それで量が収まらないときは、睡眠ではなく量を見直します(勉強計画の立て方の記事)。

寝る前にスマホを見てしまう場合は、スマホで勉強に集中できないときの記事の工夫も使えます。

よくある質問

Q.授業中に眠くなるのはなぜですか?
A.睡眠不足のサインかもしれません。思春期は体内時計が後ろにずれて夜に眠くなりにくい一方、朝は学校の時間に合わせて起きるので、睡眠不足がたまりやすい時期です。まず平日の睡眠時間を数えてみてください。厚生労働省のガイドは、中学・高校生に8〜10時間を参考に睡眠時間を確保するよう勧めています。
Q.受験生の昼夜逆転は、どうやって治せばいいですか?
A.早く寝ることから始めるより、休日も含めて起きる時刻をそろえ、起きたら光を浴びるところから始めるのがおすすめです。寝る時刻は起きる時刻から逆算し、その前にスマホを別の部屋に置きます。
Q.休日に寝だめしてもいいですか?
A.厚生労働省のガイドは、休日に起きる時刻を遅らせると午前中に日光を浴びられず、リズムが後ろにずれやすいとして、休日も普段と同じ時刻に起きることを勧めています。休日に長く寝ないともたないのは、平日の睡眠不足のサインです。
Q.眠気覚ましにエナジードリンクを飲んでもいいですか?
A.厚生労働省のガイドは、こどもは大人より少ない量のカフェインで眠りに影響するとして、量をできるだけ減らし、とるなら朝に限るよう注意しています。夜の勉強をエナジードリンクでしのぐのはおすすめしません。

睡眠時間の目安は受験生の睡眠時間の記事、寝る前のスマホはスマホで勉強に集中できないときを読んでみてください。

出典・参考

記事中の書名・版・構成は執筆時点の出版社公式情報にもとづきます。改訂により変わることがあります。問題文の転載は行っていません。

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