大岩のいちばんはじめの英文法の次の参考書は?——頻出1000は飛びすぎ、間にポラリスを挟む
大岩のいちばんはじめの英文法を読み終えたら、次の参考書は何か。いきなり頻出英文法・語法問題1000に進むと段差で止まります。間に挟む基本の演習(英文法ポラリスなど)と、1000やネクステ(Next Stage)が本当に要る人を整理しました。
「大岩を1冊読み終えたので、評判のいい頻出1000を始めたら、最初の時制のところからほとんど解けなかった」
英語の学習相談でよく聞く話です。大岩で分かったつもりになっていたのに、と自信をなくしてしまう人もいます。
でもこれは、あなたの理解が足りないからではありません。2冊の間に、1冊分の段差があるからです。
2冊の役割はまったく違う
出版社の説明を並べると、違いがよく分かります。
講義(文法の理解)
大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】
東進ブックス・大岩秀樹・増補改訂版
- 中学レベルから英文法の基礎を固める講義本
- 第0講(品詞)〜第25講(仮定法)+特別講義
- 240ページ
入試の文法・語法の網羅と仕上げ
大学受験スーパーゼミ 全解説 頻出英文法・語法問題1000[増補改訂版]
桐原書店・瓜生豊/篠田重晃・増補改訂版(2005年)
- 4択問題が中心・語法分野に多くのページ
- 難関大学で出題が多い正誤指摘・整序問題を「Extra」として収録
- 問題編144ページ+解答・解説編368ページ
大岩は「文法とは何か」を、口語の講義で一から説明する本です。問題を解く本ではありません。
頻出1000は、入試で実際に出た形式の問題を大量に解きながら、文法と語法をまとめて確認する本です。出版社自身が「難関大学での出題が多い」と書く正誤指摘・整序問題まで入っています。
つまり大岩を読み終えた段階は「文法の仕組みが分かった」状態で、頻出1000が前提にしているのは「入試形式の文法問題をある程度解ける」状態です。この間が抜けています。
間に1冊、基本の演習を挟む
段差を埋めるのは、入試の基本的な文法問題を、1単元ずつ解説を読みながら解く問題集です。大岩で学んだ単元を、入試の形で解けるようにする段です。
- 1
文法の理解(講義)
大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】
学校で文法を一通り習っている人はここを飛ばしてよい
- ここが抜けやすい段差2
文法の基本演習
英文法ポラリス 0(基礎)または 1(標準)など
各単元の冒頭に文法の解説がある問題集。大岩の各講と対応させて進める
- 3
文法・語法の網羅任意
Vintage/Next Stage/スクランブル(どれか1冊)
学校で配られていればそれを使う。語法・イディオム・会話表現まで広く扱う
- 4
仕上げ(志望校次第)任意
頻出英文法・語法問題1000
文法・語法の単独問題を多く出す大学を受ける場合に、長文の学習と並行して使う
例として挙げた英文法ポラリス(KADOKAWA・関正生)は、出版社の説明で「全ユニットの冒頭には、ポイントとなる文法の知識をわかりやすく解説」とあり、講義の本から問題集へ移る段として使いやすい構成です。シリーズは0(基礎)・1(標準)・2(応用)・3(発展)に分かれていて、1のレベルは出版社によると「教科書〜共通テスト、日東駒専など」です。
頻出1000は、全員がやる本ではない
ここが一番伝えたいことです。
頻出1000は、文法と語法を4択中心で大量に解く本です。志望校の入試に、文法・語法の単独問題(4択・正誤・整序など)がどれくらい出るかで、必要かどうかが決まります。
- 文法・語法の単独問題が多い大学を受ける → 長文の学習と並行して、仕上げとして使う価値がある(出題形式は大学ごとに差が大きいので、志望校の過去問で確認してください)
- 共通テストや、長文読解と英作文が中心の国公立2次 → 1000に時間を使うより、文法は②の基本演習で固めて、解釈と長文に時間を回すほうが点につながりやすい
英文法は、長文を読むための道具でもあります。文法問題集を何冊も重ねるより、②で基本を固めたら英文解釈(文の構造を取る練習)へ進み、そこで文法を使いながら定着させるほうが、多くの人にとって効率的です。
| あなたの状況 | ポラリス0/1など | Vintage等 | 頻出1000 |
|---|---|---|---|
| 大岩を読み終えた直後まず基本演習。1000はまだ早い | ◎ | × | × |
| 学校でNext Stage等が配られていて、基本は解ける手元の網羅本を進める。足りなければ1000を後で | △ | ◎ | △ |
| 文法の単独問題が多い私大が第一志望(基本は固まっている)長文と並行して仕上げに使う | × | ○ | ◎ |
| 共通テスト・国公立2次が中心文法は基本演習まで。解釈・長文に時間を回す | ◎ | △ | × |
学校でVintage・Next Stage・スクランブルが配られている場合
これらは文法・語法・イディオム・会話表現・発音まで広く扱う網羅型の問題集で、学校で配られることの多い本です。持っているなら、新しく買い足さずにそれを使ってください。3冊は同じ役割なので、2冊目は要りません。
注意点は、網羅本は量が多いので、大岩の直後にいきなり網羅本を頭から解くと、頻出1000と同じ段差で止まりやすいことです。その場合は、網羅本の各章の基本的な問題だけを先に解くか、基本演習の本を1冊挟んでから網羅本に戻ります。
よくある質問
- Q.大岩を読んだあと、そのまま英文解釈や長文に進んでもいいですか?
- A.大岩だけで文法問題を解く練習をしていないと、解釈の本の例文で文法が使えずに止まることがあります。基本演習の問題集を1冊挟むと、解釈・長文がスムーズになります。急ぐ場合は、基本演習と解釈を並行しても構いません。
- Q.頻出1000は何周すればいいですか?
- A.1周目は全問を解き、間違えた問題に印をつけます。2周目以降は印の問題だけを解き、印が残らなくなるまで繰り返すのが基本です。ただし1000は量が多いので、志望校で出ない形式(例えば整序が出ない大学なら整序)は後回しにしてよいです。
- Q.頻出1000とネクステ(Next Stage)は両方やるべきですか?
- A.同時に両方進める必要はありません。Next Stageなどの網羅本は文法・語法・イディオムまで広く扱う本で、学校で配られていればまずそれを使います。頻出1000は、文法・語法の単独問題が多い大学を受ける人が、基本が固まってから長文の学習と並行して仕上げに使う本です。網羅本を1冊仕上げ、志望校の過去問を見て必要だと分かってから足すかを決めてください。
- Q.ポラリスとVintageは両方やるべきですか?
- A.役割が違うので、両方使うこと自体はあり得ます。ポラリスは基本の演習、Vintageなどは語法・イディオムまで含む網羅です。ただし、学校でVintageなどを持っていて基本問題が解けるなら、ポラリスを買い足す必要はありません。
- Q.単語帳はいつから並行すればいいですか?
- A.文法と同時に、最初から毎日少しずつ並行してください。単語は文法・解釈・長文のどの段にいても必要で、後からまとめて覚えるのは難しいからです。
出典・参考
- 東進ブックス『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』
- KADOKAWA『大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[0 基礎レベル]』
- KADOKAWA『大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[1 標準レベル]』
- 桐原書店『大学受験スーパーゼミ 全解説 頻出英文法・語法問題1000[増補改訂版]』
記事中の書名・版・構成は執筆時点の出版社公式情報にもとづきます。改訂により変わることがあります。問題文の転載は行っていません。
ほかの記事
無料相談でLINEで相談